国際テロの脅威

更新日:2017年6月22日

2016年バングラデシュ・ダッカにおける襲撃テロ事件の写真
バングラデシュ・ダッカにおける襲撃テロ事件

国際テロ情勢

世界各地では、依然として、国際テロ組織等による無差別テロ事件が発生し、多くの一般市民の尊い生命や平穏な生活が犠牲になっています。

ISILは、2001(平成13)年9月の「米国における同時多発テロ事件」に関与したアル・カーイダの関連組織でしたが、2014(平成26)年にアル・カーイダ中枢と決別した後、イラク及びシリアにまたがる地域を支配して「イスラム国」の樹立を宣言し、世界のテロ情勢を大きく変化させました。

ISILの台頭を受けて、米国の呼び掛けにより、欧米諸国等から成る「対ISIL有志連合」が結成され、ISILの拠点に対する空爆等を継続して行っており、ISILは、イラクやシリアにおける支配地域を失いつつあります。

しかしながら、ISILやアル・カーイダ関連組織等のテロ組織や過激主義者らは、インターネット上の各種メディアやSNSを利用して、過激思想を広め、構成員を勧誘するなどしており、こうした扇動等に影響を受けて過激化した者によって引き起こされたとみられるテロ事件が多数発生しています。

我が国に対する国際テロの脅威

ISILは、インターネット上に公開した機関誌等で、我が国及び邦人をテロの標的として繰り返し名指ししているほか、アル・カーイダは、米国及びその同盟国に対する戦いの継続を表明していることから、米国と同盟関係にある我が国がテロの標的となる可能性は否定できません。

海外においては、2013(平成25)年に発生した在アルジェリア邦人に対するテロ事件、2015(平成27)年に発生したシリアにおける邦人殺害テロ事件、2016(平成28)年に発生したバングラデシュ・ダッカにおける襲撃テロ事件等、現実に我が国の権益や邦人がテロの標的となる事案等が多数発生していることから、今後も邦人がテロや誘拐の被害に遭うことが懸念されます。

また、欧米諸国等においては、ホームグローン・テロリスト等によるテロ事件が数多く発生していますが、我が国においても、ISIL関係者と連絡を取っていると称する者や、インターネット上でISILの支持を表明する者が存在していることから、ISIL等の過激思想に影響を受けた者がテロを引き起こすおそれもあります。

これらの情勢に鑑みれば、我が国に対するテロの脅威は、正に現実のものとなっているといえます。

警視庁の取組

テロは、その発生を許せば多数の犠牲者だけに留まらず、国民生活にも大きな混乱を招くなど、その影響は甚大なものとなります。

警視庁では、組織の総合力を発揮して、テロ関連情報の収集・分析の強化、関係機関等と連携した水際対策の強化、政府関連施設や駐日外国公館等の重要施設及び不特定多数の者が集まる施設等いわゆるソフトターゲットとなり得る施設・場所に対する警戒警備の強化等を推進し、テロの未然防止に取り組んでいます。

一方、万が一テロが発生した場合に、その被害を最小限に食い止め、犯人を制圧・検挙するために、テロ対処体制の強化等を図っています。

官民一体のテロ対策

テロを未然に防止するためには、警察による取組だけでは十分ではなく、民間事業者、地域住民等の皆様と緊密に連携し、官民が一体となってテロ対策を推進することが不可欠です。

警視庁では、官民連携の枠組みを構築し、関係機関、民間事業者、地域住民等の皆様に対して、テロ対策に関する研修会、共同訓練、共同パトロール等を実施することで、テロに対する危機意識の共有や、テロ発生時における共同対処体制の整備等を推進しています。

また、テロの凶器として使用される爆発物の原料となり得る化学物質や火薬類等については、薬局、ホームセンター、花火卸売業者の店舗のほか、インターネット通信販売サイト等で購入が可能な状況にあります。
こうしたことから警視庁では、これら化学物質等を販売する業者に対して、継続的な個別訪問のほか、不審な購入者の来店等を想定したロールプレイング式訓練の実施等に取り組み、販売時における本人確認の徹底、不審な購入者に関する通報、化学物資等の管理強化等を要請しています。

このほか、テロを企てる者が利用するおそれのある、ホテル、旅館、インターネットカフェ、レンタカー店等を営む事業者に対しても、通報体制の構築を推進し、テロの未然防止に努めています。

我が国でテロを発生させないためには、皆様の御協力が不可欠です。
「いつもと違うな」、「何かおかしいな」と感じたことがありましたら、迷わず警察への通報をお願いいたします。

情報発信元

警視庁 公安部 外事第三課

電話:03-3581-4321(警視庁代表)