発達段階と子育てのポイント

更新日:2016年7月13日

子供が大人へと成長する過程は、心身の発達状況によりいくつかの段階に分けられます。ここでは5つの発達段階に分け、それぞれの発達段階での子育てのポイントを考えてみたいと思います。

乳児期(生後1ヶ月頃から1歳半頃まで)

人としての成長の第一歩を踏み出すわけですが、親に愛されているという体験をたくさん持つことが求められています。お母さんなど養育者から、愛情のこもった世話を受けることがとても大切です。抱きかかえられたり、優しくあやしてもらったりすることで、『自分は愛されている』と実感でき、心が安定し、他人に対しても思いやりの心が持てるようになるなど、人との関係の作り方の基礎を形成します。

持てる愛情をすべて注ぎましょう

育児に愛情のかけ過ぎということは、全くありません。明確に意識されるわけではありませんが、感覚的に『親から本当に愛されているのか』と不安を感じると、夜尿や極端な爪噛みなど様々な症状が現れたりします。

「愛情をかけたいけど、気持に余裕が無くって」とおっしゃるお母さんがたくさんいますが、心にゆとりが必要です。一人で抱え込まず、周りの人に協力してもらいながら、育児を楽しんで欲しいと思います。

幼児期(1歳半頃から6歳頃まで)

特に、3歳くらいになると、親が制止したり命令をしても、今までのように素直に従わず、わがままや強情を張ったりする傾向が強く表れます。いわゆる『第一反抗期』といわれる時期ですが、こうした反抗的な態度はこれからの成長に必要なことと受け止めてください。また、子供にとっては、わがままや強情が通らないこと、我慢をすることが大切であることなどを学ばなくてはならない時期でもあります。

根気よく『我慢をすること』を学ばせましょう

子供の喜ぶ顔が見たくて、あるいは、強情さにつきあうのが面倒になって、要求を許してしまうことがよくあります。でも、そうすると、善悪の判断があいまいになったり、自分の思い通りにならないと気が済まない性格になってしまいます。どんなに泣き喚いたりしても、なだめたり言い聞かせるなどして、要求が通らないことを学ばせてください。そして、我慢ができたときは、思い切り褒めて欲しいと思います。褒めてもらえればうれしくて、次も、頑張って我慢しようという気持ちになれます。

児童期(6歳頃から12歳頃まで)

就学により、これまで親との関係に比重があったのが、友達との関係へと比重が移行していきます。

学校では、自分の欲求を我慢して、集団の規律にうまく合わせていくことが必要になってきます。友達とのやり取りをとおして、約束を守ったり、けんかをして仲直りをしたり、相手のことを思いやったりといった集団生活をしていくうえでの様々な力を身につけていくことが必要な時期です。

学校から帰宅したときの様子に気を配りましょう

この時期に友達との関係などでつまずいて学校に行けなくなったりすると、集団生活の基本的な部分を学べなくなりますので、お子さんの様子に十分気をつけてください。問題が生じたときは早い手当をして、学校生活が続けられるよう支えてあげることが大切です。お子さんが、学校から帰ってきて、元気がなかったり、親を避けるような様子が見られたとき、いきなり「どうしたのか。」などと直接的に聞くと口を閉ざしてしまうことも少なくありませんので、「ちょっと元気がない顔をしているけど・・・」などと、お子さんが答えやすい質問のしかたを工夫するのがよいでしょう。

思春期(12歳頃から15歳頃まで)

子どもから大人へと身体の変化が生じる時期です。身体の変化にともない『自分は大人なんだ』という意識も強く持つようになります。これまで頼りにしていた親や周囲の大人の存在が、逆に疎ましく感じて避けるようになったり、反抗心を募らせたりします。しかし、一方では、まだまだ親から完全に独立してはやっていけないことも自覚しています。この相反する二つの感情を持ちながら少しずつ大人へと成長していきますが、ちょっとしたことで心が傷ついたり、投げ遣りな気持になりやすい時期です。

『少し待つゆとり』を持ちましょう

「○○をしなさい」と言うと、「うぜぇよ」「関係ないよ」と反抗的な言葉が返ってくるかもしれません。でも、これは言われた内容を拒否しているのではなく、自分をコントロールしようとしている親への反発であることの方が多く、1週間くらい様子を見ていると、親の言うとおりのことをしてくれていることが少なくありません。言うことに反発したからといって直ぐ怒るのではなく、少し様子を見守るゆとりを持つことが必要でしょう。

お子さんと『程よい距離』を持ちましょう

お子さんに近づきすぎて世話をしたりこまごまとしたことを言ったりすると、「うるさい」「自分のことを信用していない」と言ったり、逆に何も言わないでいると、「無視している」「自分のことをかまってくれない」と不満を持ったりします。近づきすぎず、離れすぎずというのはなかなか難しいことですが、お子さんにある程度自分の行動に責任を持たせ、必要なときに、だらだらした言い方を避け、言うべきことを言うという接し方が良いように思います。

青年期(15歳頃から20歳頃まで)

思春期に現れた心身の変化が完成に近づいていく時期です。こんな仕事をしたいとか、こんな大人になりたいなど、近い将来の成人としての自分をより具体的にイメージするようになります。不十分ながら、保護者から独立して自分の足で歩かなくてはという気持を少しずつ強め、周りからも期待される時期です。

お子さんが、気軽に悩みなどを相談できる雰囲気作りをしましょう

現実的に今の自分の状況を判断して、自分を社会に適応していこうと考えますから、うまく適応できないのではないか、適応する力が身についていないのではないかといった不安や挫折感が生じやすい時期でもあります。それらを乗り越えられればよいのですが、乗り越えられないと、非行や引きこもりなどの問題が生じやすくなります。この時期は、人に弱みを見せたくないという思いが強く、一人で悩みを抱え込んでしまう傾向がありますが、一方では、誰かに頼りたい、聞いてもらいたいという思いも強く持っていますので、悩みを持ったときに気軽に相談できるという親子の関係を作っておくことが必要です。

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