金相場の高騰等を背景として、「使わなくなった指輪、ネックレス、片方だけのピアスなど、不要になった金のアクセサリー等を買い取ります。」と言って、ご自宅を訪問して金製品やプラチナ、銀製品などの貴金属を買い取る業者が増えています。
トラブルや苦情も発生しているので、注意してください。
貴金属等を使用目的で買った者から買い取って転売するには、都道府県公安委員会の「古物商許可」が必要です。
古物商許可は、営業の信用性を保証するものではなく、大前提として古物営業に必要な許可に過ぎません。
「○○公安委員会の許可を受けているので安心」、「○○公安委員会認可」などと言った表現は誤りです。
また、営業所以外の場所で買取りを行う場合は、「行商する」の届出が必要であり、、更に「許可証」又は「行商従業者証」を携帯する義務、相手(客)から求められた場合は、それを提示する義務があります。
まず、「行商従業者証」の提示を求めましょう。
「訪問買取」自体は、違法な営業ではありません。
売る気がない場合は、はっきりと断りましょう。それでもしつこい場合は、「110番しますよ!」と言って、110番通報してください。
集合住宅にお住まいの方は、管理組合などと相談し、「居住関係者以外の出入りを禁止します」などの表示をしましょう。
無料で査定をする業者の目的は、「買い取り」です。売る気がないのであれば、最初から品物を見せるのは止めましょう。
一人で応対すると、段々、売る気にされてしまうこともあるようです。できる限り、ご家族やお友達、ご近所の方など、複数で対応しましょう。
古物営業法には、鑑定に関する資格や認定は、ありません。
しっかりとした貴金属取扱店では、鑑定の知識・技能を有するスタッフを置いていますが、「訪問買取」を行う業者の場合、多くが「刻印を確認する」「重さを量る」程度の「鑑定」しか行っていませんので、信用を裏付ける物とは言えません。
業者は、相場価格の何割かの値段で買い取り、その差額を利益としています。 中には、相場から著しく安い値段を提示し、相手が何もいわなければ、そのまま安値で買い取ってしまう業者もあるようです。
法令には、「安値で買い取ってはいけない」といった規定はありませんから、一度、納得して売却してしまうと、返還を求めることが困難になります。
金の相場価格は、各新聞の経済欄やインターネットでも調べることができますので、ご自身で確認するなどして買い取り金額に納得してから、売却してください。
古物営業法には、契約書面等の交付義務はありませんので、領収書や控えを交付しないこと自体や交付する書面の記載内容について、違反を問うことはできません。
警視庁では、各種法令講習会や取扱いを通じて、業者に対し、お客さんに買い取りの内容をよく説明した後に、その明細や控えなどを交付するよう指導しています。
買い取って貰った物がそれぞれいくらで、合計いくらなのか、はっきりと記載のある書面の交付を求めましょう。
悪い記載例としては、リングやネックレスなどの記載がなく、単に「K24 ○グラム ○○円」(24金を○グラム、○円で買い取ったの意味)としか書かれていない書面です。
古物の買い取りについては、「クーリングオフ」の適用はありません(平成23年8月現在)。
いつまでなら、返還に応じて貰えるのか、その場合は、どこに連絡すればいいのか、それらの記載は交付された書面に記載されているか、しっかりと確認しましょう。
「行商従業者証」の携帯と求められた場合の提示は、古物営業法で定められた義務です。
法令違反を犯している業者の可能性がありますので、地元の警察にご連絡ください。